YAMAHA NTX3レビュー|初心者にもおすすめ!癒し系サウンドのナイロン弦エレガットギター

YAMAHAのエレガットギター「NTX3」は、アコギやエレキを弾いてきた方が、クラシックギター(ガットギター)に持ち替える際の「違和感」をできるだけ少なくするために設計されたモデルです。

ライブやレコーディングでも使用してきました私が実際に使って感じた演奏性・音色・ピックアップシステム・気に入っている点などを詳しくレビューしていきます。

演奏性と設計の工夫

NTX3の大きな特徴は、クラシックギター特有の「弾きづらさ」を解消する設計にあります。

  • ナット幅:48mm(クラシックギターの標準52mmより狭い)
  • 弦高:低めの設定で押さえやすい
  • ボディ厚:薄胴設計で抱えやすく、ライブでも取り回しが良い

ネックも細めで、アコギやエレキに慣れている方でも持ち替えがスムーズ。特にコード弾き中心の弾き語りスタイルにはぴったりです。

ピックアップ「AtmosFeel」システム

このギターの目玉と言えるのが、YAMAHA独自の「AtmosFeel(アトモスフィール)ピックアップシステム」。以下の3種類の音をブレンドして、自然なナイロン弦サウンドをライン出力します。

  1. アンダーサドルピエゾ:弦の振動を直接拾う
  2. コンタクトセンサー:ボディトップの鳴りを収音
  3. 内蔵マイク:ギター内部の空気感をキャプチャ

この3つをミックスすることで、ピックアップの機械的な音とマイク録音のナチュラルさを両立した、バランスの良いサウンドが得られます。

実際にライン録音した音も試しましたが、ブレンドバランスを変えることで、空気感やアタック感を調整可能。ライブや配信など、状況に応じて柔軟に対応できます。

シンプルで扱いやすいコントロール

側面には以下の3つのコントロールノブが搭載されています:

  • Volume(音量)
  • Mic Blend(マイクの混ぜ具合)
  • Treble EQ(高音調整)

ノブの操作性も良好で、マイクのブレンドを上げると生音のような空気感、ピエゾ寄りにするとアタック感が強くなります。

電池交換がしやすい仕様

意外と嬉しいポイントが、電源が単三電池×2本という点。エレアコに多い9Vの四角い電池ではなく、コンビニ等でも買える単三電池で動作します。

ライブ当日などに電池切れになっても、すぐに対応できるのは安心材料です。

生音も十分使えるクオリティ

NTX3はエレガットということで「アンプにつなぐギター」の印象が強いですが、実は生音も心地よく響きます

薄胴設計のため、音量はやや控えめにはなりますが生音も充分使えるクオリティです。

今回はヤマハのコンデンサーマイクYCM705を使用して生音を録音しましたが、温かみがあり、レコーディングにも十分使用できる音質でした。

詳しくは冒頭の動画をご確認ください。

専用ケースのクオリティも高い

付属のケースは、ハードケースのような頑丈さと軽さを両立したセミハードタイプ。背負うこともできるため、ライブや移動時の持ち運びにも便利です。

大きめのポケットも付いており、全体的に作りがしっかりしていて気に入っています

長く使って感じた気になる点

気に入って使っているNTX3ですが、以下の点は気になりました:

  • クラシックギターに慣れている方にはネックが細く感じる可能性
  • 逆にエレキ慣れした人には、もっと細くてもいいと感じる場面もある

このあたりは好みによる部分もありますが、「伝統的なクラシックギターらしさ」を求める方は、同社の「NCXシリーズ」もチェックしてみると良いかもしれません。

価格とラインナップ

今回紹介したNTX3は10万円台のミドルグレードモデル。

  • NTX1:ベーシックモデル
  • NTX3:中位モデル(本記事で紹介)
  • NTX5:最上位モデル

ご予算や使用目的に応じてモデルを選べるラインナップが用意されているのも魅力です。

まとめ:アコギやエレキ弾きにこそおすすめのエレガット

NTX3は、ナイロン弦の優しいサウンドを取り入れたいアコギ・エレキ経験者にぴったりのモデルです。

特にライブや配信での扱いやすさ、生音のクオリティ、弾き心地など、どれを取っても高い完成度。アンプに繋いで演奏する人はもちろん、録音や制作の中でナイロン弦を活用したい方にもおすすめです。

ぜひチェックしてみてください!

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