DJは誰でもできる時代に思うこと。


今年、上海のクラブにいってDJがどこでも聴けるような流行りのEDMをかけまくっていて、世界では同じようなことがおこっているだろうな、と。ぼんやり酒を飲みながら思っていたことをまとめてみる。

いまやDJは誰にもできて、簡単にはじめることができる。テクノロジーの進化のお陰でだ。これは素晴らしいことだ。きっと、それはやっていることが基本的にPCの得意分野なのである。

①曲同士のBPMを合わせる
②EQを操作してできるだけなめらかに繋ぐ

これらは曲の解析がソフト上で瞬時に可能になったため、特に人間がする必要がなくなった。
僕もはじめてTraktorを触った時にぶっとんだ。こりゃ誰にもできる!って。素晴らしいテクノロジーの進化だ!って。
耳でBPM合わせができないDJがどれだけいるだろう?悲しい気もするけど、これこそがテクノロジーの進化の副産物だ。僕はこれで良いと思う。
(どっちの曲がBPM速いか分からないDJなんてダサいとは思うけれど、これは僕の個人的見解に過ぎない。)
お金さえ払えば絵を描くくらい簡単にDJができるようになった。誰だってペンと紙さえあれば絵は描くことができるからね。(それがたとえどんなに下手でも)
もしDJになりたかったらMacbookとTraktorを買って、曲はBeatportとSoundCloudで人気の楽曲をいくつかダウンロードすれば、準備は完了だ。
日本だったら、いくつかの定番のダンスロックと、サカナクションの新曲をダウンロードしておけば準備はOK。これで即席のクールなDJの誕生だ。
これは決して否定的な意味じゃない、ってことを改めて付け加えておきたい。これは手前の技術が賞賛される時代から、細部やニュアンスが賞賛される時代へのシフトとも言えると思うんだ。もっとくだけた言い方をすれば本物が評価されやすい時代とも言えるだろう。大切なのは絵を描けることじゃない、どんな絵を描くかということなんだ。

 

DJより現状では少しむずかしい作曲だが、きっと近いうちのもっと作曲も簡単にできるようになるだろう。イマのCubaseのコード作曲機能も大したもんだ。誰しもが絵を描くくらい気軽に作曲を楽しむ時代がきっとくると僕は思う。
だからこそ、きっと大切なのは細部にこだわることなんだろう。機械にできないことを僕たちはするべきだ。それはなんなのかをイマすぐに考えるべきだ。ZEDDはEDMにクラシック要素と甘美なメロディを取り込んで、頭抜けたトラックメーカーになった。AviciiはEDMにカントリー要素を取り込んで世界中に熱狂的なファンを作った。

 

大事なことのひとつとして、アイディアと組み合わせによる化学反応を起こすことなんだろう。既存のテクノロジーや、しきたりに流されず、新たな表現方法にチャレンジすることが人間が機械に勝てるポイントなのかもしれない。そこは僕自身、考え続けたいと思うのである。
テクノロジーの進化を喜ぶと同時に、僕自身も作曲者として、機械にはできないものを作らないと、と焦る気持ちもある。まだまだやることはいっぱいだ。理系男子の苦悩の日々は続くのである。

 
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