AbletonLive⇒Cubaseへの移行をスムーズにするための10の方法[後編]


前編にひきつづき、AbletonLive⇒Cubaseへの移行をスムーズにするための10の方法[後編]
を書いていきます。前編はこちらから。

 

6.トラックの種類はたくさんあるけど何を使えばいい?

これもLiveではあまり意識しなかった問題です。Cubaseでは、

・Audioトラック
・MIDIトラック
・インストゥルメントトラック
・アレンジャートラック
・コードトラック
・FXチャンネル
・フォルダートラック
・マーカートラック
・ルーラートラック
・拍子トラック
・テンポトラック
・移調トラック
・ビデオトラック

となんとも数多くのトラックが用意されています。

頻繁に使用するトラックは

・Audioトラック
・MIDIトラック

ですので、Liveと同じショートカットキーを割り当てておくと便利です。

・新規Audioトラック・・・ com+T
・新規MIDIトラック・・・com+Shift+T

それと、FXチャンネルはSend&Returnを作る際に使用します。
使用用途としては複数トラックで共有してかけたいDelayやReverbをインサートして使います。

Liveではcom+Gでトラックをグループ化できますが、
Cubaseではグループチャンネルを利用します。

また、コードトラックはLiveには無い機能ですので、使い方を覚えておいて損はないと思います。
手癖でないコード進行にチャレンジできますし、単純に、楽曲のコード譜のメモとしても重宝しています。Sleepfreaksさんの動画がとても参考になります。

 

7.サイドチェインのかけ方は?

ダンス系の音楽でよく聴く、シュワシュワしたサウンドの作り方です。これは特にDAWに依存するテクニックではないですが、頻繁に使用するテクニックですので書いておきます。単純にキックにサイドチェインを施すのではなく、トリガートラックを別途作成してサイドチェインするのがおすすめです。

その際、インストゥルメントのアウトをマスターに送るのを外しておくために、下記画像のように。 Stereo Out⇒パスなし にしておきます。
(Liveの場合トラックをミュートするだけで良かったのですが、Cubaseだと手順が少し面倒です)

今回は例としてベーストラックにコンプレッサーをインサートし、サイドチェイン効果を狙います。
(キックが入るタイミングでベースの音量が下がるよう設定します。)

bassトラックにコンプレッサーをインサートし、サイドチェインボタンを有効化します。

トリガートラックのセンドを開くと、
上記コンプレッサーが表示されているので選択します。

これで設定は完了です。
コンプレッサーの値を適宜変更して、効果を調整します。
コツとしてはRatioを高め、リリース値をテンポに合わせて調整することが大切です。

8.ループを複製したいんだけど?

Liveにはcom+shift+Dで「タイムを複製」というショートカットがあり、
範囲を複製する際に使用します。
曲のパートをそのまま複製する際に使うので、ダンス系等ループミュージックを作る際は
頻繁に使用するショートカットです。

実はCubaseにこのショートカットに該当するものがありません・・・。(絶望)

Cubaseでは、3手順かける必要があります。

下記手順です。

①編集>範囲>範囲全体をコピー  (ショートカット opt+com+C)
②挿入したい小節にロケータを移動
③編集>範囲>範囲を広げて貼り付け (ショートカット com+Shift+V)

これは必須なテクニックですので、是非身につけておくと良いでしょう。

9.とりあえず覚えた方が良いショートカットは?

Liveではショートカットを意識せずとも割と効率のよい作業ができるのですが、
下記はCubaseに於いて頻繁に使用する作業ですので、ショートカットを覚えておくことをおすすめします。
できるだけたくさん覚えておくのが良いと思いますが、中でもぼくが頻繁に使用するショートカットを列挙しておきます。

[覚えた方が良い]
・ツールの切り替え
・横方向のズームイン  H
・横方向の縮小表示 G
・録音 *
・イベントの複製 opt+ドラッグ
・ループ再生のオン/オフ (テンキー)/
・左ロケータ位置の設定 opt+(ルーラー上の任意の場所をクリック)
・右ロケータ位置の設定 com+(ルーラー上の任意の場所をクリック)
・ロケータの開始位置から再生 (テンキー)1
・楽曲全体を表示 Shift+F
・MIXコンソールの表示  F3
・VSTインストゥルメントの表示 F11

[共通なもの]
・保存(com+S)
・コピー&ペースト(com+c、com+V)
・複製(com+D)
・Undo(com+Z)

 

10.テンポの同期はどうすれば良い?

Remixやクラブトラック制作などを行う際など、外部からドラムループなどのオーディオ素材を読み込むことがあると思います。その際のマスターテンポとオーディオトラックとのテンポの同期についてです。

Liveであればオーディオを読み込んだ際、WARP機能により自動的にそのプロジェクトのマスターテンポに合わせてくれていたので、とても便利でしたよね。
Cubaseでは自動的に処理はしてくれないので、タイムストレッチ機能を用いてテンポと同期する必要があります。以下が手順です。

下図のようにマスターテンポ140の所に2小節分のテンポ128のループを置いた例で見ていきます。
3節目に余分な長さがあるのが確認できます。

 

①選択ツールの「タイムストレッチしてサイズ変更」をクリック

 

②リージョンのはしをドラッグし3小節目に合わせる

 

すると、下記のようにばっちりテンポが合います。

 

ちなみに選択ツールの「タイムストレッチしてサイズ変更」はMIDIトラックにも有効です。
どちらも良く使用します。

[まとめ]

この記事を書いてるうちに、Liveがいかに直感的にデザインされたDAWなのか思い知ることとなりました。Cubaseは多機能なのは良いのですが、UIは直観的にわかりづらい部分が多く、まだまだ改善の余地があると感じました。

・結局LiveとCubaseどっちの方がよい?

これは完全に僕の主観になりますが、やはり、クラブトラックやRemixの制作では現状Liveが向いているんじゃないでしょうか。
もちろんループミュージックを制作するために生まれたDAWですから当然と言えば当然ですね。
直感的で、音を止めること無く作業ができ、セレンディピティが受けやすいDAWだと思います。
Cubaseユーザーの方は、Liveを使った際の作業のシームレスさには感動するはずです。ぜひ一度使用していただきたいです。

ただし細かい作業が必要な楽曲の場合は、明らかにCubaseの方に軍配が上がると思います。
また機能的にコードトラック等、Cubaseで得られる恩恵も多くあります。Liveではステレオ/モノラルの認識がしづらく、細かいmix作業をするにはつらい所もあります。
またMIDIのステムでの書き出しに対応していない等、他のクリエイターとのやりとりの面ではまだまだ改善の余地があると感じています。

僕たちクリエイターにとって、DAWを利用するのはあくまで”手段”であって”目的”ではないですから、
「より良い楽曲を作る」という目的を忘れずに楽曲のジャンルによって今後使いわけていこうと思います。

僕はまだまだCubaseは初心者ですので、色々とみなさんから教えていただければ嬉しいです。
今回記事に書いたこともきっともっと上手いやり方があるはずです。
お気軽にTwitterなどから教えてくださいませ。ではまた!

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